ぷれす通信

communication

読んだら書きたくなりました vol.118

『瀕死飯!』

祭 幻冬舎

瀕死飯とは「瀕死状態でも作れて明日も頑張れる」ごはんレシピのことだとか。仕事で、育児で、プライベートの人間関係で、気候で、疲れていたり忙しかったりすると、ついつい食事がおろそかになってしまいがちですよね。でも、それってとっても危険!! 作中で「イライラの原因は空腹」「落ち込みの原因はお腹すいてるからだ!?」と祭さん(著者)が言っていますが、これ真理ですよね。レシピは、5分で作れる瀕死レベル5から30分以内でできる瀕死レベル1まで、疲労度合によって5段階に分けられていて、忙しいときでも無理せずおいしいごはんを食べる方法を教えてくれます。本書のレシピで私の心に最も刺さったのは、炊飯器でつくる牛肉とセロリの赤ワイン煮。絶対おいしいでしょう!! こんなふうに絶対おいしいでしょう!! と思わせるレシピばかりなのも、この本のおすすめポイントです。加えて、瀕死状態でも作れる簡単工程という、現代日本人に優しい仕様なのもうれしいところ。1冊手もとに置いて、ごはんのメニューを考えるのも億劫な日に助けてもらいます。(いく)

Amazonの紹介ページ

『芸人と影』

ビートたけし 小学館新書

『週刊ポスト』に連載していた時事評論(おもに芸能に関して)をまとめた本です。取り上げられているテーマは、吉本芸人の闇営業、小泉新次郎と滝川クリステルの結婚、カジノ誘致、神戸の教師イジメ、薬物でつかまったピエール瀧、バイトテロ、あおり運転など、2019年のニュース番組やワイドショーを騒がせたものを中心に多岐にわたります。なかでも面白かったのが、若き日の筆者が暴力団の親分に気に入られて困った状況をうまくひっくり返したエピソードで、こういう発想の転換や着眼点があるから、ツービート、ビートたけし、北野武とさまざまなジャンルで活躍できるのだろうなと感じました。もちろんたけし節は健在で、基本どの話題もズバッと斬っているので痛快。でもそれだけではなくて、毒やユーモアの陰にするどい洞察や斜めからの視点があって、下手なワイドショーを見るより、この本一冊読んで人間力を上げることをオススメします。(もん)

Amazonの紹介ページ