ぷれす通信

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読んだら書きたくなりました vol.49

『仕事のパフォーマンスが劇的に上がる食事のスキル50』

川端理香 かんき出版

食事の内容が仕事のパフォーマンスに影響を与えるということを、この本を読むまで本気で考えたことはありませんでした。成果を出すために食事を管理するといえばプロのスポーツ選手が行うこと、そんなふうに思っていたのです。しかしこの本を読んで、なんとなくそう思ってやっていたことがよりにもよって仕事のパフォーマンスを下げていたということを知り驚きました。たとえば、集中力が切れた=脳が疲れたから甘いものを食べる、でもそれは間違いでさらに集中力を下げることになる、など。食事をしない人はいません。それならば食事によって集中力・思考力・判断力を上げる、疲労を回復する、メンタルを整えるといった効果が出たほうが断然いいです。そのためにはまず正しい知識を得ることが重要なのだと気づかされました。(いく)

『宿屋再生にゃんこ ストーリーで学ぶ最強組織づくり』

播磨早苗 幻冬舎

経営に行き詰まった地方の旅館の立て直しを請け負う、コンサルタント会社RSJの本部内勤スタッフとして辣腕を振るっていた永理子が、突然立て直しの見込みの薄い温泉旅館の支配人として現場配属になるところから物語は始まります。初めての現場勤務に苦戦しまくりの永理子は、しゃべる猫ジェニファーに導かれ旅館の立て直しに奔走することになります。合理主義な永理子と美食家で辛辣な猫ジェニファーのほか、不遜で無口なマネージャー瀧本、義理人情に厚い料理長の松田、勝気な仲居の明美など、最初はばらばらだった個性あふれる旅館の従業員たちが、だんだんと一つのチームになっていく過程にはじわっときます。リーダー、中間管理職、従業員が、お互いの背景を思いやることで、こんなに魅力的な組織がつくれたら素敵ですよね。お仕事小説としても、組織論として読んでも楽しめる1冊です。(かつ)