2010年2月号
デッドゾーン 字形類似(2)
今年ももうすぐ桜の季節。齢を重ねるごとに、時間の早さが身に沁みます……。さて、今回も「字形類似」。実際の校正現場で以前から頻出しているものですが、最近は「二」(漢数字)と「ニ」(カタカナ)、「ー」(音引き)と「―」(ダーシ)というパターンもよく目にします。DTPに多い字形類似ですね。
「午蒡」⇒「牛蒡」(ごぼう)
「膏盲」⇒「膏肓」(こうこう)
「坑菌」⇒「抗菌」(こうきん)
「倣慢」⇒「傲慢」(ごうまん)
「候爵」⇒「侯爵」(こうしゃく)
「心に泌みる」⇒「心に沁みる」(しみる)
「亳も」⇒「毫も」(ごうも)
「鍚杖」⇒「錫杖」(しゃくじょう)
「未来永却」⇒「未来永劫」(みらいえいごう)
「酒落」⇒「洒落」(しゃれ)
「怱然」⇒「忽然」(こつぜん)
「上己の節句」⇒「上巳の節句」(じょうし)
「塊魄」⇒「魂魄」(こんぱく)
「帥匠」⇒「師匠」(ししょう)
「喝釆」⇒「喝采」(かっさい)
「出目」⇒「出自」(しゅつじ)
「菅笛」⇒「管笛」(くだぶえ)
「待従」⇒「侍従」(じじゅう)
「睪丸」⇒「睾丸」(こうがん)
「白求」⇒「白朮」(びゃくじゅつ)
この一冊!『新しい校正者の基礎知識』

『新しい校正者の基礎知識』
新しい校正者の基礎知識
野村保惠 著
日本エディタースクール出版部(2009/11)
240ページ/A5判
ISBN 978-4-88888-387-0
2,100円(税込)
著者は今年82歳。校正者として65年、編集校正プロダクションの社長として25年、その傍ら、日本エディタースクール講師や校正技能検定の審査委員、日本語文書の組版方法や校正記号のJIS規格制定にも尽力してきた、いわば“重鎮”です。
すでに読んだ方もいるかもしれませんが、本書は2005年に出た『誤記ブリぞろぞろ』(日本エディタースクール出版部)を骨組みとして大幅に増補されたもの。「漢字の字体」「組版ルール」のほか誤記・誤植の発生原因、素読み校正の着眼点などを、実例を交えながら解説しています。拾い読みでもOK。いつでも読み返せるように手元に置かれることをおススメします。